12月FOMCの結果が日本時間13日4時に発表され、市場予想の通り三回連続の金利据え置き(FFrate5.25-5.50%)となった。利下げを匂わせるような発言をしたのは初めてでこれがドル売り・米国債買いに繋がった。jp.reuters.com
ただしFRBメンバーは来年3回程度の利下げを見ているのに対して市場は既に6回の利下げを織り込んでおり温度差がある。来年にはリセッションが到来してFRBは利下げをせざるを得ないと自分は考えているので、市場の方が正しいだろうと見ている。米国消費の急速な悪化と世界経済のほぼ確実な減退を考えればHigher for Longerが実現できるとは到底思えない。
・トヨタの持ち合い解消
トヨタが保有する日野自動車(7205)、豊田合成(7282)、愛知製鋼(5482)の全株式を売却を完了したとのこと。2週間前の11月29日の引け後には上場子会社に対する持ち分を全て20％程度に落とすこと、デンソー株の一部売却を進めることを目指すと報道されていた。
右上から反時計回りに日野自動車、愛知製鋼、豊田合成、デンソーの日足チャートである。円高の影響もあるが報道以降4社とも株が下げており、今日は日経全体が強いのもあるが売り尽くしによる需給改善を好感して報道されたデンソー以外の3社は大きく上げている。←トレーダーとしてはこういうのに乗れるようになるべき！（自戒）
東証の親子上場廃止の方向性もあり、今後こうした持ち合い株の売り出しやTOBはさらに増えていくのではないかと予想される。その場合ストライク(6196)や日本M&A(2127)、M&A総研(9552)などの銘柄もさらに買われてくるか
・QPS衛星発射成功
今月6日にIPOした九州の宇宙ベンチャーQPS研究所(5595)のQPS-SAR衛星ツクヨミⅠを乗せたロケットが発射に成功した。これを受けて株価は一時S高に近い1080円まで買われたがその後売り気配となり、金曜日引け前だったためS安まで付けずに終値で841円まで下がってザラ場引けとなった。PTSでは850円前後で取引されている。
教訓：S高付けそうに材料だったのに途中で折れちゃったらもう投げたほうがいい、金曜日はみんな持ち越したがらないので売られやすい
知識：ザラ場引けの場合最後の売り/買い気配値がその日の終値の基準値となる。なので月曜日のS安は691円ということになる
ロケット開発と発射を手掛けたのはRocket Labというアメリカとニュージーランドの企業で、民間の打ち上げ実績ではSpaceXに次ぐ第2位。今回発射に使われたElectron型ロケットは過去31回の打ち上げを行い、そのうち28回成功している。
・魁力屋上場
京都発祥の背油ラーメン屋、魁力屋(5891)が今日上場。公開価格1400円に対し買い気配で1882円まで切り上げ、現時点で1735円、時価総額は95億円となっている。23年12月期の決算から計算した現在のPERは26.7倍で、山岡家(3399)の15.6、一風堂の力の源(3561)の19と比べるとまだ割高感があり、もう少し落ちるか？
